辺鄙な駅で出会ったおばあちゃんの言葉が忘れられない
どうも、湯屋こゆです(`∨´*)
最近、2冊の本を読みました。1冊目はこれ。
「桐島、部活やめるってよ」を書いた朝井リョウさんの小説です。映画化もされましたね、まだ観てないけど。
≪あらすじ≫
就職活動を目前に控えた拓人は、同居人・光太郎の引退ライブに足を運んだ。光太郎と別れた瑞月も来ると知っていたから――。瑞月の留学仲間・理香が拓人たちと同じアパートに住んでいるとわかり、理香と同棲中の隆良を交えた5人は就活対策として集まるようになる。だが、SNSや面接で発する言葉の奥に見え隠れする、本音や自意識が、彼らの関係を次第に変えて……。直木賞受賞作。
上から目線でふふんと読んでると最後にメッタ刺しにされる小説です。就活生時代に読んでなくてよかったようなわるかったような…。就活を経験した人には必ず何か思い当たる節があると思います。
2冊目はこちら。
≪あらすじ≫
隣に座った女性は、よく行く図書館で見かけるあの人だった…。片道わずか15分のローカル線で起きる小さな奇跡の数々。乗り合わせただけの乗客の人生が少しずつ交差し、やがて希望の物語が紡がれる。恋の始まり、別れの兆し、途中下車―人数分のドラマを乗せた電車はどこまでもは続かない線路を走っていく。ほっこり胸キュンの傑作長篇小説。
長篇小説とありますが、こんなふうに阪急電鉄の駅名ごとに1つのエピソードが書かれているので、短編集のようにするする読めます。
もちろん阪急電車に馴染みがなくても楽しめます。私もまるで縁がない。
一番強烈に印象に残ったのは翔子という人のエピソード。女性として屈辱的な状況に置かれてしまい、昼ドラにもなりそうな題材なのに、毒気なく書かれているおかげで最後には晴れやかな気持ちになります。
映画でいいな~と思ったセリフや描写が原作にはなかったので、映画もオススメですb
思い出したことがある
「阪急電車」は阪急電鉄を舞台に性別も年齢もさまざまに違う人たちが出会い、会話をして、話が広がっていきます。
電車内や駅で偶然出会う人と話すことなんてまずないと思います。
でも私は一度だけ、就活中に、もう二度と行くことがない駅で、もう二度と会わないだろうおばあちゃんとお話をしたことがあります。
苦戦していた就活
私は大学生の頃、就活に苦戦していて、とにかく内定が1つでも欲しくて、電車で1時間半もかかる会社の面接を受けに行ったことがあります。落ちたよ。
電車はのどかな風景を走り続けて、ついに見渡す限り緑しかないような、辺鄙な駅に着きました。
面接を終えて、帰りの電車を待っていると、見知らぬおばあちゃんに話しかけられました。
「学生さん?」
「(`∨´*)?はい、そうです。」
「急に話しかけてごめんなさいね、こんな辺鄙なところに若い子が居るのが珍しくて、つい声をかけちゃって。」
ちょっと立ち話をして、もし時間があるようだったら、お茶でもどうかと誘われて、おばあちゃんと一緒に喫茶店に入りました。
おばあちゃんはとても物腰が柔らかくて可愛かったし、今さっき出会ったばかりの人とお話するなんて、そんなことあるんだ!とわくわくしたのを覚えています。
忘れられない言葉
おばあちゃんは旦那さんに先立たれ、お子さんは結婚して家を出たので、今はひとりでのんびりと暮らしているとのことでした。
「正直、親が死んだときより、旦那が亡くなったときの方が悲しかった」
おばあちゃんは内緒話をするように少し小声になって、そう言いました。私にはこの言葉が衝撃でした。
お話をするおばあちゃんはちょっと寂しそうだけど、それ以上に幸せそうに笑っていて、旦那さんのことが大好きだったんだなぁと、大学生のお子様ながら一丁前に感動しました。
それから、自分がいつか誰かと一緒になるときは、そう思えるくらい、好きな人と一緒になろうと決めました。
まとめ
・もう二度と会わないだろう人の言葉がいつまでも自分の中で生き続けることもある
正直、おばあちゃんの顔はもう思い出せません。おばあちゃんも、私の顔を覚えていないと思います。
それでも、私がおばあちゃんと話したことを忘れないように、おばあちゃんも、私と過ごしたあの日のことを、忘れずにいてくれたら嬉しいなと思います。
おばあちゃんは大学生の私の話もたくさん聞いてくれました。嬉しかったし、楽しかったなぁ。
そんなことを、「阪急電車」を読んでぼんやり考えました。
「何者」はある意味ホラーだから、読むなら「何者」→「阪急電車」の順で読むのがオススメだよ!
ではでは今回はこのへんで。
Amazonプライム会員なら「阪急電車」がタダで観れるぞ~!今なら!配信終了してたらごめんね!
戸田恵梨香が出てるんだけど、役名がよりよって「ミサ」。デスノート思い浮かべちゃうよね…(全く持って関係ないです)
プライムビデオ色々あるよ、楽しいよ、オススメb
私と彼は「幼女戦記」をイッキに見ました。何言ってるか全然分からないのにすこぶる楽しかったです。
ターニャちゃんが歌うEDカッコよすぎてしびれた。