マリスミゼル好きな私が「GACKTの勝ち方」を読んでみた
買ってしまった。
GACKTがビジネス本を出すと知ったときの感想は「帯うさんくさすぎる」だった。
それは読み終わった今でも変わらない。
GACKTが許せなかった
長年、GACKTのことを素直に見られなかった。
私はMALICE MIZERのファンだ。中でもManaちゃんが特に好き。
Gacktはマリスのボーカルだった。けれど、失踪からの脱退という形でマリスを去っている。理由は今でもよく分からない。もう随分と昔の話だし、当事者同士の問題だからそれはいい。
でも、当時のインタビューでリーダーであるManaちゃんが「批判が全部僕にくる、辛いですよ」と語ったのを見て、どうしてもGacktの選択を許せなかった。
消えたわだかまり
そのうちにGacktはGACKTになって、マリス時代とは別の輝きをみせるようになった。
更に月日が経って、この雑誌のインタビューで、Manaちゃんの方からGACKTに連絡をとったことを知った。実現しなかったけれど、また一緒にステージに立とうとしていたことを知った。
もうそれだけで私の中にあった、モヤモヤとしたわだかまりは溶けた。
Manaちゃんにそこまで心境の変化があったなら、いいや、となった。単純だけれど、これで私はかなりラクになった。
ラクになった、つもりだった。2018年のMALICE MIZER25周年を記念しておこなわれたライブ。彼は来なかった。どこかでやっぱり、Gacktが来ることを期待していた。
私は彼を以前より受け入れられるようになったけれど、マリスを去った選択そのものを、まだ許せていないのかもしれない、そう気付いてしまった。
それでもGACKTの情報を避けずに追えるくらいにはなっていたし、お正月の格付け番組も楽しく見れるようになった。
そこで今回の書籍である。何度も言うが帯が本当にうさんくさい。
でも読む前から批判はいけないよな…と本屋でさんざん立ち読みした挙句、購入した。
感想
結果、読んでよかった。
内容が素晴らしい!ということではない。あのときのGacktの選択を、許せたのだ。
GACKTは強烈なまでにGACKTだった。言ったことは必ずやり遂げる。有言実行の塊が全速力で動いてる。そんな人だった。
あのままマリスを続けていたら、当然、今の彼は居ないし、彼に救われた大勢の人も居ない。
じゃあもう、応援するしかないじゃん。そう素直に思った。
彼が徹底的にGACKTで居てくれるからこそ、そう思えた。これが中途半端なGACKTだったら、私はやっぱり許せなかっただろう。
自分の中で踏ん切りがつけられて、本当によかった。
MALICE MIZERを好きでよかったように、GACKTを応援できるようになったことが、今はとても嬉しい。
ビジネス本として
いちファンの私情は置いておいて、本書はビジネス本である。その点はどうなのか。GACKTの生き様をメインに語られるので、正直、ビジネス本としての内容はちょっと薄い。自伝だと思って読んだ方が楽しめる。
その自伝の中から、自分が影響されたところ、やってみようと思えたところ、それを実行に移せるかどうかが重要。
と、エラそうに書いたはいいけれど、GACKTは本当にストイックで、生半可な気持ちでマネはできない…。GACKTと数日間一緒に過ごす道場とかあったらいいんじゃないかな…。自分でなんとかできないヤツなんてお呼びじゃないだろうけど…。
言葉選びが完結で、メッセージ性も強く、分かりやすいので、普段、本を読み慣れていない人でも読みやすいと思う。
文字は横書きで大きいから、SNSを見ている感覚になれる。分量もそんなにない。本を読む習慣がある人なら1、2時間あれば読めるくらい。
単純にGACKTのお金のヒミツを知りたい!っていう野次馬根性で読んでも面白い。ただ帯は本当に恥ずかしいので、ブックカバーをつけて読むことをオススメする。
ではでは今回はこのへんで。